【和歌山観光】南海りんかんバスで巡る世界遺産・高野山の旅~後編~
前編では大阪からのアクセス方法やバス情報、「奥之院」をご紹介。後編では「壇上伽藍」や「金剛峯寺」、和スイーツ、宿坊体験の様子をご紹介します。どうぞ前編と合わせてご覧ください♩
目次
南海りんかんバスで巡る高野山の旅~後編~
後編で使用したバスルートと旅のポイントはご覧のとおりです。
【路線バス】高野山→奥の院口→奥の院前→※小田原通り→金堂前→一の橋前
※「奥の院前」以前は前編をご覧ください。
・1日フリー乗車券付属のクーポンを有効活用すべし
・壇上伽藍周辺にコンビニがあることを覚えておくべし
まだ前編を見ていない方は、以下のリンクからご一読ください。
さあ後編は、小田原通りからスタートです!
(前編に引き続き後編でも、840円の「1日フリー乗車券」を活用していきますよ~!)
14:10 小田原通りバス停付近で甘味巡り♩
「奥の院前」から6分ほどバスに揺られ、「小田原通り」に到着。ここで下車したのは精進料理や銘菓を提供する飲食店が集結しているから。コーヒーが自慢のカフェや喫茶店もあり、新旧両方の良さが楽しめそうです。
―「みろく石 かさ國」で銘菓を堪能
甘いものに目が無い私はここで甘味巡りをすることに♩まずは「みろく石本舗 かさ國(くに)」へ入店。しっかり感染対策をとられながら、美味しそうな和菓子が並べられています。
発見したのは高野山名物の「やきもち」。弘法大師が高野山を開創した当時から親しまれているというおもちです。味は草餅(よもぎ)と白餅の2種類。私は草餅をチョイスしました。
「中でも食べられますよ」とお声がけいただいたので、店内で温かいお茶をいただきながら甘味を満喫。歩き疲れていたので小豆の甘さが体に染みわたりました。写真左側の「和菓子屋さんの豆腐」という生菓子もプルンとしていて口触りがよく、あっという間に完食。次に来たときは、ほかの和菓子も食べてみたいです。
◎みろく石本舗 かさ國の基本情報
営業時間 | 8:00~18:00 ※不定休 |
住所 | 和歌山県伊都郡高野町高野山764 |
電話 | 0736-56-2327 |
公式サイト | みろく石本舗 かさ國の詳細はこちら |
―「梵恩舎」で癒しのひとときを
お次は古民家カフェ「梵恩舎(ぼんおんしゃ)」へ。外観から漂うあたたかな雰囲気が素敵で、吸い寄せられるように入店してしまいました。
店内は古民家の造りを生かした雰囲気。ギャラリーも併設されているので、作品をのんびり鑑賞しながら提供を待つことができます。
ご主人おすすめのチョコケーキとホットコーヒーをオーダー。あっさりしているのに食べ応えがあり、甘いけれども甘すぎない、初めて食べる感覚のケーキに感動しました。こだわりの器に盛られていて、目でも楽しむことができます。
ちなみにご主人は「中・仏・伊・英・日」の5ヶ国語が堪能、またホール担当の奥様はフランスの方でいらっしゃるそうです。外国人観光客は「道の駅」として、ここ梵恩舎を利用することも多いのだとか。日本のみならず海外の方にもおすすめのカフェです。
◎梵恩舎の基本情報
営業時間 | 水〜日:06:30〜17:00頃 金:06:30〜16:00頃 ※月・火曜定休 |
住所 | 和歌山県伊都郡高野町730 |
電話 | 0736-56-5535 |
関連サイト | 梵恩舎の食べログはこちら |
15:00 お散歩しながら「金剛峯寺」へ
甘いもので満たされホッと一息ついたので、そろそろ観光に戻ります。次のお目当ては「金剛峯寺(こんごうぶじ)」。梵恩舎からは歩いて10分ほどの場所にあります。
金剛峯寺は高野山真言宗の総本山。全国3,600に及ぶ末寺の総務を司っています。青空のもと堂々と構える金剛峯寺はとてもかっこいい……。また、そこかしこに施された彫刻が非常に繊細で優美。屋根の重厚感も圧巻でしばらく見入ってしまいました。
(写真:shutterstock)
金剛峯寺の見どころはほかにも。境内には「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」という国内最大級の石庭があり必見です。寺内には豪華な襖絵や豪壮な台所、豊臣秀次自刃の間が。私は主殿に気を取られてしまい、お庭などがあることに気付かなかったので、皆様はぜひ見てきてくださいね。
◎総本山金剛峯寺の基本情報
拝観時間 | 8:30~17:00 (最終受付16:30) |
住所 | 和歌山県伊都郡高野町高野山132 |
電話 | 0736-56-2011 |
金剛峯寺内拝観料 | 中学生以上1,000円/小学生300円 |
関連サイト | 金剛峯寺の詳細はこちら |
15:30 極彩色で描かれた色鮮やかな聖地「壇上伽藍」へ
金剛峯寺から歩くこと5分。次は、奥之院と並ぶ聖地と言われている「壇上伽藍(だんじょうがらん)」へ。壇上伽藍は、弘法大師が創建した真言密教の根本道場。この道の先にはどんな景色が待っているやら……楽しみです!
さあ見えてきました。手前にあるのが「東塔」、奥に見えるのが「根本大塔」です。
一番大きな塔・根本大塔は、高さ48.5m。内陣に胎蔵大日如来を本尊として金剛界四仏が安置され、16本の柱には曼荼羅世界が表現されています。私も中に入りましたが、想像をはるかに超える大きな柱が建てられていてびっくり。また細やかに描かれた絵も非常に綺麗でした。
奥之院に続き、こちらでも御朱印をいただきました。仏様のパワーが感じられる御朱印です。壇上伽藍には、塔の他にも「金堂」や「不動堂」、「中門」といった建造物があります。三つ葉の松の葉を見つけると幸せになるという「三鈷の松」も。それぞれ全く違った雰囲気を放っているので、ぜひ巡ってみてください。
◎壇上伽藍の基本情報
拝観時間 | 8:30~17:00 (最終受付16:30) |
住所 | 和歌山県伊都郡高野町高野山152 |
電話 | 0736-56-2011(代) |
根本大塔・金堂内拝観料 | 中学生以上500円/小学生以下無料 |
関連サイト | 壇上伽藍の詳細はこちら |
―名物「ごま豆腐」で栄養補給
路線バスの旅も終焉に近づいてきました。宿に向かう前に、最後のグルメ探しといきましょう。たどり着いた先は、「角濱ごまとうふ総本舗 飲食部門」。ごま豆腐は、精進料理の中で貴重な栄養源として重宝されてきた一品です。また弘法大師が入山の途中で食べ、この味を後世に受け継ぐよう言い残した物としても知られています。
角濱のごまとうふは、保存料を一切使用せず丁寧に作られているのが特徴。なめらかでごまの優しい甘みが感じられ、スイーツを食べているような感覚になります。お醤油をかけて食べると、またひと味違った味わいに。さっぱりしていて、あっという間に食べ終わってしまいました。
◎角濱ごまとうふ総本舗 飲食部門の基本情報
拝観時間 | 9:30~17:00(お食事は11:00から) ※不定休 |
住所 | 和歌山県伊都郡高野町高野山230 |
電話 | 0736-56-2011 |
関連サイト | 角濱ごまとうふ総本舗 飲食部門の詳細はこちら |
【ちなみに】
1日フリー乗車券のクーポンが使えます!
「角濱ごまとうふ総本舗 飲食部門」では1日フリー乗車券に付いているクーポンが使えます!私が食べたごま豆腐を1つ無料でプレゼント、もしくはお会計から10%割引になるので、忘れずに使用してくださいね。お寺やその他のお店での使用も忘れずに~!
1日フリー乗車券のクーポン詳細についてはこちらをチェック>>http://www.rinkan.co.jp/ticket
16:49 千手院橋(東)から一の橋口へ
ごまとうふで栄養補給したところで、本日の宿泊先「恵光院」へ。周辺のバス停ではすぐに来る便が無かったので、「千手院橋(東)」のバス停まで歩くことに。ここでよかったのはコンビニを見つけられたこと!実は高野山はコンビニが2件しかなく、1件(ファミリーマート)は壇上伽藍の近く、もう1件(
10分ほど歩いて「千手院橋(東)」に到着。恵光院へ向かうため、「一の橋口」で下車します。
17:00 一生に一度はしてみたい!「恵光院」で宿坊体験
恵光院は、1200年前弘法大師 空海が五重塔を建立し、毘沙門天、不動明王を安置したことに始まるお寺。空海の弟子である道昌僧都が住職となり、多くの人達の供養をしたため「廻向院」と呼ばれるようになりました。現在の「恵光院」というお名前は、八代将軍徳川吉宗公の命により改められたのだとか。
いままで宿坊(※)体験をしたことのない私は多少の覚悟をしていたのですが、お部屋に通されてびっくり!設備が整っていて、すごくきれいなんです。また恵光院では大浴場や無料Wi-Fi、パソコンスペースも完備。電波が滞ることもなく、快適に過ごすことができました。
※宿坊(しゅくぼう)とは、寺院や神社などで参拝者のために作られた宿泊施設のこと
襖絵や掛け軸など文化的価値の高い美術品や、美しい庭園が見られるのも宿坊ならでは。室内や廊下にたくさんの美術品が飾られていて、まるで美術館にいるようです。
宿坊に来たからには、修行体験も欠かせません。恵光院に宿泊すると朝のお勤めや護摩祈祷、阿字観瞑想などに無料で参加することができます。私もすべて参加させていただきましたが、特に阿字観瞑想で大切なことを教わった気がします。野菜や海藻、豆類、山菜などをたっぷり使い、肉、魚などの生臭を使わないという精進料理も、疲れた体に染みわたりました。
◎恵光院の基本情報
宿泊情報 | チェックイン 14:00 (最終チェックインは19:00) チェックアウト 10:00 |
住所 | 和歌山県伊都郡高野町高野山497 |
電話 | 0736-56-2514 |
公式サイト | 恵光院の詳細はこちら |
南海りんかんバスで高野山を味わいつくそう!
今回は、南海りんかんバスで巡る高野山旅のバスレポを2記事に渡ってお届けしました。高野山は、自分自身との対話を楽しみたい、静かな場所で自然と触れ合いたいという方にピッタリの場所です。一人で巡っても十分に楽しむことができます。仕事やプライベートに疲れてしまったら、この地の空気を吸いに訪れてみてはいかがでしょうか。
また高野山内を走る南海りんかんバスはバス停の数が多く、観光名所にほど近い場所で降車できるのが魅力。車をレンタルしなくとも名所を回ることができます。1日フリー乗車券なら小銭の心配もなし。ぜひ賢く利用して、旅の満足度をアップさせてください。
※本記事に掲載されている情報は、記事作成時点の情報となります。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。※バス車両撮影時には、十分に配慮して撮影を行っております。