【和歌山観光】聖地巡礼バスで行く 高野山から熊野本宮大社の旅~後編~

大斎原
真言密教の総本山「高野山」と自然崇拝を起源とした神々が棲まう「熊野三山」は、遥か昔から人々に信仰される二大聖地です。

今回はそんな両区間を結ぶ路線バス『世界遺産「高野山・熊野」聖地巡礼バス』に乗車。この記事では後編の旅の様子をお届けしていきます。熊野本宮大社とその周辺情報が気になる方は、ぜひチェックしてみてください!

聖地巡礼の旅(後編)

後編のバスルートと旅のポイントはこちらです。

バスルート
千手院橋(東)→護摩壇山(乗り換え)→季楽里龍神(お昼休憩)(※)熊野本宮大社
※熊野本宮大社以前は前編の記事でご紹介しています。
旅のポイント
・熊野三山を回る予定なら「悠遊フリー乗車券」を購入すべし
・「本宮大社前」バス停すぐの「世界遺産 熊野本宮館」を有効に利用すべし
※前編をご覧になっていない方は、ぜひ下記の記事からお読みください※
後編は、いよいよ熊野本宮大社に到着!周辺情報もしっかりお届けしていきます!

14:22 「本宮大社前」に到着

熊野本宮館

約4時間半のバス旅を終え、「本宮大社前」バス停に到着!「熊野本宮大社」はここからすぐの場所にありますが、まずは近くの「世界遺産 熊野本宮館」をのぞいてみることに。

熊野本宮館

世界遺産 熊野本宮館は北と南の2棟に分かれていて、どちらにも充実した展示コーナーが設けられています。“聖地巡礼”をテーマにしておきながら熊野や高野山の歴史を勉強してこなかった私は、ここでじっくり資料を黙読。大事な情報をしっかり頭に入れたところで、熊野本宮大社へと参ります!

◎世界遺産 熊野本宮館の基本情報

営業時間 9:00~17:00(年中無休)
住所 和歌山県田辺市本宮町本宮100-1
電話 0735-42-0751
公式サイト 世界遺産 熊野本宮館の詳細はこちら

【ちなみに】

※アイコンを押すと 詳細が表示されます。

世界遺産 熊野本宮館から歩いて1分ほどの場所にコインロッカーがあります。荷物が多い方はこちらに預けておくと便利です♩

15:00 来世を救済するという「熊野本宮大社」へ

熊野本宮大社

「熊野本宮大社」は、「熊野速玉大社」「熊野那智大社」「那智山青岸渡寺」を含む「熊野三山」のひとつ速玉が前世での罪を、那智が現世の縁を結び、本宮が来世を救済すると言われ、“三山を巡れば過去・現在・未来の安寧が得られる”として、古くから多くの人たちが参拝に訪れています。

敷地に足を踏み入れたそばから感じられる神聖な空気はまさに圧巻。信仰され続ける理由が分かります。

熊野本宮大社

背の高い杉木立の中を歩いて行くと現れるのは、全158段の石段(※)。尻込みしてしまうほどの高さに思わず足が止まってしまいます。「行くぞ!」と決意を固めて、ゆっくり一段ずつ上へ上へ。

※車椅子の方は専用通路を利用することができます。

熊野本宮大社

(写真:shutterstock

やっとの思いで神殿に到着。大きなしめ縄をくぐって参拝です。神様は5ヶ所に分かれたところにいらっしゃるそう。社務所前に参拝順序を説明する看板があるので、よく読んでからお参りします。ちなみにこの先は撮影禁止なので注意しましょう。

熊野本宮大社

参拝後に御朱印をいただきました。熊野本宮大社では期間限定の御朱印もいただけます。“限定”に弱い私は、思い出の意味も込めて4月の御朱印をいただきました。

◎熊野本宮大社の基本情報

参拝時間 8:00~17:00
住所 和歌山県田辺市本宮町本宮1110
電話 0735-42-0009
公式サイト 熊野本宮大社の詳細はこちら

15:30 「茶房珍重庵 本宮店」で名物のお餅をいただく

本宮鳥居横

参拝を終え、入口の鳥居まで戻ってきました。階段を上り下りして足が疲れたので、近くのエリアで休憩することに。

茶房珍重庵 本宮店
「朝つきたてのお餅ですよ!」という店員さんの掛け声が気になり「茶房珍重庵」に入店。2種のお餅と抹茶がついた「食べ比べセット」をおすすめいただき、注文しました。写真左が名物「熊野もうで餅」、右が「うぐいす餅」です。食べてみると、‟つきたて”という言葉のとおり、伸びのいいお餅で幸せな気分に。お抹茶と交互に飲むのも何だか風情が感じられました。
【ちなみに】
もうで餅は、熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社でしか販売されていないんだとか。参拝終わりにぜひ味わってみてはいかがでしょうか?◎茶房珍重庵 本宮店の基本情報
営業時間 9:00 ~16:00
※水曜定休
住所 和歌山県田辺市本宮町本宮195-3
(熊野本宮大社前 瑞鳳殿内)
電話 0735-42-1648
公式サイト 茶房珍重庵 本宮店の詳細はこちら

16:00 もうひとつのパワースポット「大斎原」へ

大斎原

バスに乗っていたときからずーっと気になっていた場所があります。それがこちらの巨大鳥居。見渡す限りの田畑の中に忽然と佇むこちらは一体何なのでしょう。さっそく近づいてみます。

大斎原

歩を進めるたびに大きさを増していく鳥居。天にも届きそうな勢いです。

大斎原

一礼して鳥居をくぐった先に答えが書いてありました。こちらは「大斎原(おおゆのはら)」という場所で、もともとこの地に熊野本宮大社が鎮座していたのだとか。当時は約1万1千坪の境内に五棟十二社の社殿、楼門、神楽殿や能舞台などがあったようですが、明治22年(1889年)の8月に起こった大水害が熊野本宮大社の社殿を呑み込み、社殿の多くが流出してしまったそうです。水害を免れた4社が現在の熊野本宮大社に遷座したんですね。

参道から先は撮影禁止のためお見せすることができませんが、中四社・下四社をまつる石造の小祠が建てられていました。今でも神の息吹が根付いた空間が広がり、とても清々しかったです。

◎大斎原の基本情報

参拝時間 見学自由(予約不要)
住所 和歌山県田辺市本宮町本宮1
電話 0735-42-0009
関連サイト 大斎原の詳細はこちら

16:30 「世界遺産 熊野本宮館」に戻り「悠遊フリー乗車券」を購入

熊野本宮館

今日乗ってきた聖地巡礼バスは「本宮大社前」が終点。そういえば明日の移動手段をまだ決めていなかった……。さて、どうしようかと世界遺産 熊野本宮館内をさまよっていると「悠遊フリー券」の張り紙を発見!

悠遊フリー乗車券は熊野御坊南海バスが乗り放題になる乗車券で、発行日当日から最大3日間利用できます

ということは、今日2日乗車券を買っておけば、明日も利用できるということ!私は降車時に慌てて小銭を支払うのが苦手なので、提示するだけでOKのこういう券があるのが本当に有難いです!

【ちなみに】

悠遊フリー乗車券の種類はご覧のとおりです。

金額 有効期限
悠遊フリー1日乗車券 おとな3,000円 こども1,500円 発行日当日限り
悠遊フリー2日乗車券 おとな3,500円 こども1,750円 発行日を含む2日間
悠遊フリー3日乗車券 おとな4,000円 こども2,000円 発行日を含む3日間

私はこのあと川湯温泉(※)に宿泊し、翌日「熊野速玉大社」と「熊野那智大社」のある新宮・勝浦方面に向かうつもりのため、2日乗車券を購入しました。

※午後以降は「川湯・渡瀬・湯の峰温泉」行きの熊野御坊南海バスが出ていないので、そのときだけは悠遊フリー乗車券を使用することができません。ただ2日乗車券なら、翌日の午前便からすぐに利用できるため便利です。ぜひご活用ください。

熊野本宮館

「熊野御坊南海バス悠遊フリー乗車券」は、世界遺産 熊野本宮館・南棟にある窓口で購入できます(※)。乗車券を使って次の目的地に行くにはどうしたらよいか分からない方は、スタッフの方に問い合わせてみてくださいね。

※事前予約不要。聖地巡礼バスの車内でも購入できます(高野山駅前~護摩壇山に限る)。その他詳細(乗車券購入場所・時刻表等)については公式サイトや別のバスレポ記事をご参照ください。

世界遺産 熊野本宮館内でバスを待ち、宿泊先へ

熊野本宮館

冒頭ではお伝えしませんでしたが、世界遺産 熊野本宮館内は広々していてとてもきれい。トイレや自販機、ベンチが設置されているほか、Wi-Fiも完備されているのでバスの待ち時間に最適です。また南棟・北棟の間に挟まれた道を抜けていくと、思いもよらぬ絶景が待ち構えています。天気の良い日はそちらでのんびり過ごすのもおすすめです♩私も快適にバスを待ち、宿泊先へ向かうことができました。

「高野山‐熊野本宮大社」間の移動には「聖地巡礼バス」を使おう!

聖地巡礼バス

今回は2記事に渡り、聖地巡礼バスレポをお届けしました。高野山から熊野本宮大社まで熊野古道を歩いて行くのもいいですが、聖地巡礼バスを使って巡っていくのもまた違った楽しみがあります。車窓からの景色、休憩地点での出会いなどは、日が経った今でもいい思い出です。短期間で高野山と熊野三山を巡りたいという方は、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか?

>>聖地巡礼バスのご予約はこちら

>>聖地巡礼バスの公式サイトはこちら

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※本記事に掲載されている情報は、記事作成時点の情報となります。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。※バス車両撮影時には、十分に配慮して撮影を行っております。

ライター

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ずんちゃん

喫茶店と猫と自然をこよなく愛するトラベルライター。バスレポ取材時の必須アイテムは「酔い止め」と「いも恋」。優しい運転手さんに出会えるとやる気がみなぎる。もっともっとバスの魅力を届けたい!

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