【和歌山観光】「悠遊フリー乗車券」で行く熊野三山モデルコース(前編)

青岸渡寺
和歌山県に訪れたのなら「熊野三山」を制覇して帰りたいところ。しかしどのように回ったらいいか悩ましいところですよね。そこで今回は「熊野三山モデルコース」をご紹介。お得な乗車券「悠遊フリー乗車券」を活用しながら旅をした様子をお伝えしていきます。ぜひ参考にしてみてください!

そもそも「熊野三山」とは?

熊野三山

そもそも「熊野三山」とは何か知っていますか?熊野三山は「熊野速玉大社」「熊野那智大社」「熊野本宮大社」「那智山青岸渡寺」を含む“三社一寺の総称”をいいます。

“速玉が前世の罪を浄め、那智が現世の縁を結び、本宮が来世を救済する”と言われており、“三山を巡れば過去・現在・未来の安寧が得られる”として、古来から多くの人たちが熊野三山に足を運んできました。また、そのときから現在にいたるまで使われているのが「熊野古道」です。

熊野三山の位置関係

※地図中の赤い印を押すと神社の名前が出ます

熊野古道があるなら、歩いて熊野三山を巡りたい!という方もいるかもしれません。しかし熊野三山は、それぞれが離れた位置に建っています。歩いて巡るのであれば、かなりの日数を確保しておかなければなりません

熊野御坊南海バス

そこで便利なのが路線バス!賢く利用すれば、限られた日程でもマイペースに熊野三山を巡ることができるんです。

悠遊フリー乗車券

さらに便利なのが「悠遊フリー乗車券」。発券当日から1~3日間使える乗車券で、熊野御坊南海バスの有効区間内を何度でも乗り降りできます。これがあれば降車のたびに小銭を払う必要もなし。乗務員さんに乗車券を提示するだけでOKです。

初めて訪れる地はただでさえ分からないことが多いもの。移動くらいは安心してできると嬉しいですよね。悠遊フリー乗車券の詳細は公式サイトでも詳しく説明されています。ぜひ一度のぞいてみてください。

>>熊野御坊南海バス「悠遊フリー乗車券」の詳細はこちら

悠遊フリー乗車券の販売場所と金額

悠遊フリー乗車券の販売場所と金額はご覧のとおりです。

【販売場所】

・南海りんかんバス高野山営業所
・熊野御坊南海バス紀伊勝浦駅前きっぷ売り場
・熊野御坊南海バス新宮駅前きっぷ売り場

【金額】

金額 有効期限
悠遊フリー1日乗車券 おとな3,000円 こども1,500円 発行日当日限り
悠遊フリー2日乗車券 おとな3,500円 こども1,750円 発行日を含む2日間
悠遊フリー3日乗車券 おとな4,000円 こども2,000円 発行日を含む3日間

※購入を希望される方は、公式サイトも必ずご確認ください。

熊野三山巡りの旅に出発!(前編)

というわけで、今回は悠遊フリー乗車券を使って熊野三山巡りをしていきます。バスのルートと旅のポイントはご覧のとおりです。

バスルート
新宮駅速玉大社前神倉神社前那智駅(※)那智の滝前→紀伊勝浦駅
※那智の滝前からは後編の記事でご紹介します。
旅のポイント
・熊野三山巡りに便利な悠遊フリー乗車券を購入すべし
・険しい参道があるため、動きやすい服装・滑らない靴で訪れるべし

熊野三山のひとつ「熊野本宮大社」については別の記事でご紹介しています。先に読んでいただけると当記事の内容がより分かりやすくなります。ぜひ一読ください。

(記事リンクを貼る)

それでは前編スタートです!

10:00 新宮駅から速玉大社前へ

熊野御坊南海バス

本日の出発地点「新宮(しんぐう)駅」に到着。駅の目の前に熊野御坊南海バスの乗り場があります。

熊野御坊南海バス

こちらは建物内待合室の様子です。各言語のパンフレットがずらりと並んでいるほか、無料Wi-Fiやトイレ、自販機、喫煙室まで完備。新宮市観光協会の方々がいらっしゃるのも嬉しいポイントです。窓口で旅の相談をすることもできます。

そうこうしている間にバスが到着。「速玉大社前」に下車する路線はたくさんあるので、運行情報をよく見て乗車していきます。

熊野御坊南海バス

バス車内の様子です。旅行者以外も利用するバスなので、お馴染みの配列ですね。車椅子の方やベビーカーを押している方でも乗車できるつくりになっています。なお車内は飲食禁止なので、乗車前に腹ごしらえを済ませておいてくださいね。

熊野速玉大社

約4分の乗車で最初の目的地「速玉大社前」バス停に到着。すぐ近くに「熊野速玉大社」の鳥居が建っています。

10:10 新宮市の語源でもある「熊野速玉大社」を参拝

熊野速玉大社

鳥居をくぐり境内を進むと、こんなにも立派な大樹がお出迎え。樹齢約千年の御神木「ナギ」は、熊野権現の象徴として信奉があついのだそう。自然の神様が与えてくれるパワーって物凄いですよね。信奉したくなる気持ちがよく分かります。

熊野速玉大社

さらに奥へと進んでいくと、鮮やかな朱色が特徴的な拝殿に到着。背の高い木々の前に堂々と建つ姿が神々しく綺麗です。

ちなみに熊野速玉大社は、後に登場する「神倉(かみくら)神社」を元宮としており、現在地に新しく宮を遷されたことから新宮(にいみや)とも呼ばれているのだとか。それでこの辺りは「新宮市」という名前になったのですね。

熊野速玉大社

参拝のあとは御朱印をいただきました。個人的な感想ですが「速玉」という漢字のごとく、躍動感のある御朱印に感じます。みなさんはどんなパワーを感じますか?

◎熊野速玉大社の基本情報

参拝時間 8:00~17:00
住所 和歌山県新宮市新宮1番地
電話 0735-22-2533
公式サイト 熊野速玉大社の詳細はこちら

10:30 苦労した先の景色は必見!「神倉神社」

看板

もと来た道を戻ろうとしていると、案内看板を発見。少し遠いけれど「神倉神社」が気になる……。‟速玉大社の元宮”と聞いたし、宿のスタッフさんにもおすすめされていたので、歩いて行ってみることに。

神倉神社

10分ほどで神倉神社に到着。「いざ参拝!」と思っていましたが、鳥居の先を見てびっくり。山登り級の高さの石段がはるか先まで伸びているのです。かなり急だったので登るかどうか迷いましたが、意を決して登ってみることに。

神倉神社

高低さまざまな石段は全部で538段。思わず息が上がりますが、きれいな空気が肺に入って心地よくもあります。

神倉神社

やっとの思いで頂上に到着!今までの疲れが吹き飛ぶほど美しい神社が建っていました。神倉神社は‟熊野の神々が最初に降臨した地”とも言われており、後ろに見える「ゴトビキ石」がご神体だそう。美しさとともに迫力もすごいです。

神倉神社

参拝後の景色にもご注目。悪天候ではありましたが、薄く霧がかかった街並みも趣があり素敵でした。

◎神倉神社の基本情報

参拝時間 日の出~日没まで
住所 和歌山県新宮市神倉1丁目13−8
電話 0735-22-2533(熊野速玉神社)
公式サイト 神倉神社の詳細はこちら

※神倉神社への参拝は、滑らない靴・動きやすい服装で行きましょう。
※ご高齢の方、妊娠中の方、飲酒をした方の参拝は禁止されています。ご注意ください。
※夜間は街灯がなく危険なため参拝を避けてください。

11:37 神倉神社前から那智駅へ

神倉神社前

2つの神社を満喫したところでバス停に戻ります。神倉神社から「神倉神社前」バス停までは徒歩約3分。先ほどまで山登りをしていた感覚なので、平地を歩く足取りはこころなしか軽やか♩

熊野御坊南海バス

お次の目的地は「熊野那智大社」です。神倉神社前からは直接行くことができないので、「那智駅」でバスを乗り換えます。(道中の海がきれいで写真を撮りました♩)

那智駅

約20分の乗車で「那智駅」バス停に到着。那智山行きのバスが来るまで時間があるため周辺を散策です。

那智駅

まず入ったのは「那智駅交流センター」。熊野牛を使ったポテトチップスや、おまんじゅう、お土産品など、ご当地のものが販売されています。喫煙所やトイレ、自販機もありますし、日帰り温泉もありました!歩いてすぐのところには「ブルービーチ那智」もあり大充実。次のバスを待つ間も暇を持て余すことはなさそうです。

◎那智駅交流センターの基本情報

営業時間
住所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町浜ノ宮361-2
電話 0735-52-9201
公式サイト 那智駅交流センターの詳細はこちら

那智駅

次に入ったのが「地元農産物直売所」。さすがは海の目の前とあり、魚の開きや加工品がたくさん販売されています。海産物をお土産にしたい方は、お得に地元の美味が手に入れられるチャンスですね。

またアップルパイやマフィン、パンなどのスイーツ・お惣菜コーナーも充実。ここでお買い物をして、外のベンチや那智駅交流センターの休憩所でお腹を満たすのもよさそうです。

◎地元農産物直売所の基本情報

営業時間 9:30~16:00
住所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町浜ノ宮361-2
電話 0735-52-9203
公式サイト 地元農産物直売所の詳細はこちら

熊野三山モデルコース(後編)へ続く

那智の滝

ここまでいかがでしたか?熊野はあまりにも見どころが多く、短期間で効率良く回り切るのは大変!しかし路線バスやフリー乗車券を賢く使えば、しっかり楽しみきることができます。

後編もバスをフル活用して名所を巡っていきます。ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の旅の参考にしていただけたら嬉しいです!

今回使用したバスと乗車券の詳細はこちらをチェック>>熊野御坊南海バス

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※本記事に掲載されている情報は、記事作成時点の情報となります。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。※バス車両撮影時には、十分に配慮して撮影を行っております。

ライター

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ずんちゃん

喫茶店と猫と自然をこよなく愛するトラベルライター。バスレポ取材時の必須アイテムは「酔い止め」と「いも恋」。優しい運転手さんに出会えるとやる気がみなぎる。もっともっとバスの魅力を届けたい!

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