【和歌山観光】「悠遊フリー乗車券」で行く熊野三山モデルコース(後編)

那智の滝
和歌山県に訪れたのなら「熊野三山」を制覇して帰りたいところ。しかしどのように回ったらいいか悩ましいところですよね。そこで今回は2記事にわたり「熊野三山モデルコース」をご紹介しています。

前編では「熊野速玉大社」と「神倉神社」を訪問。後編の当記事では「那智の滝」「熊野那智大社」「那智山青岸渡寺」へ向かいます。引き続き「悠遊フリー乗車券」を使いながら回っていきますよ。ぜひ最後までご覧いただき、ご自身の旅の参考にしてみてください。

熊野三山モデルコース(後編)

後編のバスルートと旅のポイントはこちらです。

バスルート
新宮駅→速玉大社前→神倉神社前→那智駅→(※)那智の滝前紀伊勝浦駅
※「那智の滝前」以前の情報は前編の記事をご覧ください。
旅のポイント
・引き続き動きやすい服装、滑らない靴で訪れるべし
・時間が余ったら紀伊勝浦駅も楽しむべし

まだ前編を見ていない方はぜひこちらからご覧ください。

それでは後編スタートです!

12:33 那智駅から那智の滝前へ

那智の滝前

「那智駅」バス停を出て約16分、「那智の滝前」バス停に到着です。熊野三山である「熊野那智大社」と「那智山青岸渡寺」に行くにはひとつ先の「那智山」バス停で降りた方が便利。なのですが、ここで降りたのには理由があります。

那智の滝

そう、「那智の滝」を見るためです。那智の滝は、熊野那智大社の社殿が現在の地に創建される以前に熊野の神々をお祀りしていたところ。高さ133m、幅13m、瀧壺の深さは10m以上もあり、流下する水量は毎秒1トン程度と言われています。さらにその落差は日本一。滝が見えた瞬間「うわあ、すごい!」と思わず声が漏れてしまいます。ずっと眺めていたいと思うほど、引き込まれる場所でした。

那智の滝

那智の滝はこの参道を下っていきます。神聖な空気が流れていてとても気持ちがいいので、皆さんもぜひ体感してきてください。ただし高さのある階段なので、スニーカーなどを履いて行くのを忘れずに。

◎那智の滝の基本情報

参拝時間 7:00~16:30
住所 東牟婁郡那智勝浦町那智山
電話 0735-55-0321(熊野那智大社)
公式サイト 那智の滝の詳細はこちら

13:30 「美山亭」で熊野名物を味わう

美山亭
滝に心を打たれたあとは、ちょっと休憩。「那智の滝」バス停のすぐそばにある「美山亭」に、熊野名物・めはり寿司があるということでお邪魔しました。

めはり寿司は、俵型のおにぎりを塩漬けの高菜でくるんだもの。名前の由来には「目を張るように口を開ける」「目を見張るほどに美味しい」「おにぎりに目張りをするように完全に包みこむから」など、さまざまな説があるそうです。もともとは忙しい漁や山仕事の合間に簡単に食べられるお弁当として広まったそうですよ。

美山亭

この日は寒かったので、お蕎麦と一緒に注文。外側に巻かれた高菜の塩分と白米がよく合って、あっという間に完食してしまいました。お蕎麦もだしが効いていて美味しかった~!窓からの眺めのよさも、お料理をより美味しく感じさせるポイントでした。

◎美山亭の基本情報

営業時間 8:00~17:00
住所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山715
電話 0735-55-0008
関連サイト 食べログ 美山亭の詳細はこちら

14:15 「熊野那智大社」と「那智山青岸渡寺」へ

那智山看板

お腹が満たされたところで、熊野三山巡り最後の一社一寺に向かいます。向かうルートはさまざまあるのですが、私はこの看板のある表参道を入って行きます。

熊野那智大社

ひたすら階段を上ること約15分、やっと鳥居が見えてきました。この日は気温10℃前後で肌寒かったのですが、上着を脱ぎたくなるほどポカポカに。昔の人は熊野古道を歩き、さらに参道まで歩いたのだからすごいですよね。

熊野那智大社

やっとの思いで「熊野那智大社」に到着!こちらが全国約4,000社余りある熊野神社の本社です。ご祭神「熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)」の神徳により「結宮(むすびのみや)」とも称され、人の縁だけでなく諸々の願いを結ぶ宮として崇められています。私も今後の良縁を願ってお参りしてきました。
熊野那智大社
参拝のあとは御朱印をいただきました。このほか大きなおみくじ箱を振っておみくじを引いたり、「大樟(くす)胎内くぐり(※)」をされている方もいました。ヤタガラスが描かれた絵馬も可愛かったので、願いごとがある方はぜひ挑戦してみてください。
※「大楠胎内くぐり」とは、推定樹齢850年、樹高27m、幹回り約8.5mの楠の御神木の空洞化した部分を、護摩木(300円)もしくは絵馬(500円)を持って通り抜けること
熊野那智大社
歩みを進める前にベンチで小休憩。500段近く階段を上りヘトヘトでしたが、だからこそ美しい風景にも出会うことができました。4月上旬に訪れたため、色付き始めた桜も綺麗でした。
◎熊野那智大社の基本情報
参拝時間 7:00~16:30
住所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1
電話 0735-55-0321
関連サイト 熊野那智大社の詳細はこちら
那智山青岸渡寺
小休憩を済ませ、最後に向かった先は「那智山青岸渡寺」。
歴史に疎い私は、「速玉」「那智」「本宮」の三社にどうしてこの「青岸渡寺」が加わっているのか少し不思議だったのですが、もともとは那智大社と一体をなし、那智の滝を中心にした神仏習合(神と仏とを調和させ同一視する思想で、神道と仏教の同化を示すもの)であったのだとか。それが明治時代の神仏分離によって今の形に分かれたので、三社一寺で熊野三山になったんだそうです。歴史って面白いですね。
那智山青岸渡寺
本堂の味わい深さもさることながら、少し歩いた先にある「三重塔」も必見。那智の滝や深緑の山々、そして塔の朱色といったコントラストが美しく、写真を撮らずにはいられません。那智山に来ただけで絶景ばかり見られて、身も心もいっぱい。贅沢な気分です。
◎那智山青岸渡寺の基本情報
参拝時間 7:00~16:30
住所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山8
電話 0735-55-0001
関連サイト 那智山青岸渡寺の詳細はこちら

15:44 那智の滝前から紀伊勝浦駅へ

那智の滝前

これにて熊野三山巡りは終了。自分だけの思い出を胸に、帰りの電車が来る「紀伊勝浦駅」に向かいます。那智の滝前からは約24分で到着です。

16:08 駅で時間が余ったら「海乃湯」と「にぎわい市場」へ

海の湯

帰りの電車が来るまで1時間もある!ということで、最後に紀伊勝浦駅周辺を散策。私が見つけたおすすめのスポットを2つご紹介します。

1つ目は、商店街をまっすぐ進んだ先にある足湯「海乃湯」。目の前に広がる海を見ながら無料で足湯に浸かることができます。

海の湯

まぐろの描かれたタイルが“映え”。参道を上り下りしてパンパンになった足もほぐされていきます。海の上を飛ぶカモメの鳴き声と波の音が心地よく、いつまでも浸かっていたくなる足湯でした。

◎海乃湯の基本情報

利用時間 6:00~22:00
住所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町築地12
電話 0735-52-0555
料金 無料
関連サイト 海乃湯の詳細はこちら
にぎわい市場
2つ目のおすすめは海乃湯のすぐ隣にある「勝浦漁港にぎわい市場」です。サスティナブルな漁法「はえ縄漁法」による生まぐろの水揚げ量が日本一の勝浦漁港。市場ではまぐろそのものや加工品がたくさん販売されています。

漁港ならではといったものも多く、お土産にもうってつけ。

にぎわい市場

市場内にはさまざまなお店が入っており、食料品以外のお土産も充実しています。また釣り竿を貸してもらうことも可能。どうにも時間が余ってしまったときは、釣りをしてみるのもいい思い出になりそうです。

◎勝浦漁港にぎわい市場の基本情報

営業時間 8:00~16:00(飲食ブースのラストオーダーは15:30)
※火曜定休
住所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町築地7-12
電話 0735-29-3500
公式サイト 勝浦漁港にぎわい市場の詳細はこちら

悠遊フリー乗車券で熊野三山巡りを楽しもう!

熊野御坊南海バス

今回は2記事にわたって熊野三山巡りのモデルコースをご紹介しました。熊野三山は、人生で一度は訪れるべきスポットです。映像や写真を見ただけでは分からない力がそこにはあります。流行りのスポットを訪ねるのも楽しいですが、たまにはこうした古き良きスポットを巡り、何かを感じてみてはいかがでしょうか?

またその際は、熊野御坊南海バスが発行する「悠遊フリー乗車券」を利用するのが非常に便利です。1日3,000円から利用することができお得かつ、区間内なら乗り降り自由、小銭不要、名所のすぐ近くで降りられるなどいいこと尽くめ。ぜひ有効活用して熊野三山巡りを充実したものにしてください。

今回使用したバスと乗車券の詳細はこちらをチェック>>熊野御坊南海バス

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※本記事に掲載されている情報は、記事作成時点の情報となります。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。※バス車両撮影時には、十分に配慮して撮影を行っております。

ライター

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ずんちゃん

喫茶店と猫と自然をこよなく愛するトラベルライター。バスレポ取材時の必須アイテムは「酔い止め」と「いも恋」。優しい運転手さんに出会えるとやる気がみなぎる。もっともっとバスの魅力を届けたい!

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