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1200年の歴史を紡ぐ永遠の聖地「高野山」と、神々が棲まう自然崇拝の聖地「熊野」。この2つの世界遺産を毎日結ぶ路線バス「聖地巡礼バス」をご存知でしょうか?
雄大な景色の高野龍神スカイラインを通り、護摩壇山、龍神温泉、熊野本宮温泉郷に立ち寄りながら、熊野本宮大社まで直行できる大変便利な路線バスです。
この記事では「聖地巡礼バス」の料金や予約方法、実際に乗った様子を徹底解説!ぜひ旅の参考にしてください。
『世界遺産「高野山・熊野」聖地巡礼バス』とは、高野山駅前から熊野本宮大社前までを結ぶ路線バス。
高野山と熊野本宮大社を結ぶ「小辺路(こへち)」ルートは総延長約70㎞。1000m級の峠を3つも越えていかなければなりませんが、聖地巡礼バスなら約4時間半で行くことができます。
聖地巡礼バスの乗車料金は以下のとおりです。
| 高野山駅前 | 発 | – | 発 |
| 季楽里龍神・龍神温泉 | 着 3,200円(子ども1,600円) |
発 | ⇓ |
| 本宮大社前 | – | 着 2,500円(子ども1,250円) |
着 5,300円(子ども2,650円) |
高野山から熊野本宮大社まで1日で行きたい方は、5,300円の乗車券を購入しましょう。
ゆったり旅気分を満喫したい方は、道中の「龍神温泉」で宿泊していくのがおすすめ。“日本三美人の湯”としても知られる龍神温泉で、身も心も美しくなってから聖地を巡るのも素敵ですね♩
なお乗車の際は事前予約が必要です。「発車オーライネット」から予約ができるので、気になる方は下記サイトをのぞいてみてください。
>>『世界遺産「高野山・熊野」聖地巡礼バス』公式サイトはこちら
ここからは実際にバスに乗った様子をお届けします。

聖地巡礼バスの始発場所は「高野山駅」。
しかし私は高野山に宿泊していたため「千手院橋(東)」から出発します。バス停は消防署の隣にありました。
【ちなみに】

「千手院橋(東)」と「奥の院前」バス停は、緑色の柱です!(写真左)
聖地巡礼バスが止まらない「千手院橋(西)」(写真右)と比較してみるとこんな感じ。
もしのりばに迷ったら「緑色の柱」と覚えておきましょう。

バスを待つ間、周辺をうろうろ。
歩いてすぐのところにトイレや自販機、郵便局があります。
ゆうちょ銀行を使っている方なら、ATMでお金を下ろすこともできますね。

さらに便利なスポットを発見。
こちらはバス停から歩いて1分ほどの場所にある「高野山宿坊協会 中央案内所」。

館内ではパンフレットを入手したり、調べものをしたり、新聞を読んだりすることができます。
熊野のことを事前に調べていなくても、ここで情報を得ることができます。
Wi-Fiが完備されているのも嬉しいポイント。
スタッフの方もとても親切で「普段はもちろん、(バス停に屋根がないので)雨の日にもぜひ利用してくださいね。」とおっしゃってくださいました。
◎高野山宿坊協会 中央案内所の基本情報
| 営業時間 | 8:30~17:00 |
| 住所 | 和歌山県伊都郡高野町高野山600 |
| 電話 | 0736-56-2616 |
| 公式サイト | 高野山宿坊協会 中央案内所の詳細はこちら |

そうこうしている間にバスが到着。
事前に発券しておいた乗車券(もしくは乗車券画面)を見せ、好きな座席に座ります。
聖地巡礼バスの車内の様子です。
この日は4列シートで、上に荷物が置けるようになっていました。
定刻に出発して間もなく「高野龍神スカイライン」に突入。
ところどころに山を見渡せるポイントがあり、食い入るように景色を眺めます。

乗車から約1時間で「護摩壇山(ごまだんざん)」に到着。
ここで15分間の休憩と、バスの乗り換え(※)をします。※バス会社切り替えのため
停車場にはトイレや自販機が設置されているほか、展望塔や道の駅も。私はお手洗いを済ませてから売店をのぞいてみることにしました

店内には地元産の手作りスイーツや昔ながらの保存食、からだ想いのおやつ、和の味から洋の味まで盛りだくさん。
朝ごはんをたくさん食べてきてしまったことを後悔するほど、美味しそうなものがたくさん並んでいます。

普通のお土産屋さんでは見かけないようなデザインのお土産も。
龍神村の作家さんをはじめ県内で活躍している職人さんの商品・作品にも惹きつけられました。「何か買えばよかったな~」と後になって思ったので、みなさんはぜひお買い物を楽しんでください。
【ちなみに】
「聖地巡礼バス」のチケットを提示すると、「日高川源流天然水」を使用した「備長炭コーヒー」が50円引きでテイクアウトできます。コーヒー好きの方はぜひ利用してみてください。
◎田辺市龍神ごまさんスカイタワーの基本情報
| 営業時間 | 売店 平日 9:30~16:00 土日祝 9:00~16:00 レストラン 10:00~14:00 展望塔 平日 9:30~15:50 休日 9:00~15:50 |
| 住所 | 和歌山県田辺市龍神村龍神1020-6 |
| 電話 | 0739-79-0622 |
| 公式サイト | 田辺市龍神ごまさんスカイタワーの詳細はこちら |

定刻になったので、バスの乗り換えをして再出発!

車内は先ほどの4列シートと違うシート。
車椅子やベビーカーを固定するための座席もありました。
ただしトランクルームはないので、大きな荷物は手に持って入りましょう。

約35分間の乗車で「季楽里(きらり)龍神」に到着。40分間のお昼休憩に入ります♩
「季楽里龍神」は龍神温泉にある旅館。
龍神産の檜をふんだんに使ったロビーや龍神の湯を張った温泉、地元食材にこだわったお料理が人気です。
また日帰り入浴や、ランチだけの利用も可能。「熊野牛コロッケ定食」や「猪カツカレー」といった地元ならではのメニューが揃っています。

お腹が空いていない場合は、解放感溢れるロビーでお茶をするのもいいですね◎
この日は小春日和だったので、テラス席でのんびり休憩を楽しみました。
川のせせらぎや小鳥のさえずりを聞きながら食べるソフトクリームは何物にも代えがたいお味でした~♩
ここから熊野本宮大社までは、あと約2時間。飲み物やおやつが必要な方は、売店での購入を忘れずに。
【ちなみに】
「聖地巡礼バス」のチケットを提示すると、日帰り温泉の入浴料が150円引きになります。「日本三美人の湯」にお得に浸かれる機会をぜひお見逃しなく。
◎季楽里龍神の基本情報
| 営業時間 | レストラン(ランチ) 11:30~13:30 日帰り入浴 11:00~15:00 |
| 住所 | 和歌山県田辺市龍神村龍神 189 |
| 電話 | 0739-79-0331 |
| 公式サイト | 季楽里龍神の詳細はこちら |

約4時間半のバス旅を終え、「熊野本宮大社前」バス停に到着!
熊野本宮大社はここからすぐの場所にありますが、まずは近くの「世界遺産 熊野本宮館」をのぞいてみることに。

世界遺産 熊野本宮館は北と南の2棟に分かれていて、どちらにも充実した展示コーナーが設けられています。
“聖地巡礼”をテーマにしておきながら熊野や高野山の歴史を勉強してこなかった私は、ここでじっくり資料を黙読。大事な情報をしっかり頭に入れたところで、熊野本宮大社へと参ります!
◎世界遺産 熊野本宮館の基本情報
| 営業時間 | 9:00~17:00(年中無休) |
| 住所 | 和歌山県田辺市本宮町本宮100-1 |
| 電話 | 0735-42-0751 |
| 公式サイト | 世界遺産 熊野本宮館の詳細はこちら |
【ちなみに】
※アイコンを押すと 詳細が表示されます。
「世界遺産 熊野本宮館」から歩いて1分ほどの場所にコインロッカーがあります。
荷物が多い方はこちらに預けておくと便利です♩

「熊野本宮大社」は、「熊野速玉大社」「熊野那智大社」「那智山青岸渡寺」を含む「熊野三山」のひとつ。
速玉が前世での罪を、那智が現世の縁を結び、本宮が来世を救済すると言われ、“三山を巡れば過去・現在・未来の安寧が得られる”として、古くから多くの人たちが参拝に訪れています。
敷地に足を踏み入れたそばから感じられる神聖な空気はまさに圧巻。信仰され続ける理由が分かります。

背の高い杉木立の中を歩いて行くと現れるのは、全158段の石段(※)。
尻込みしてしまうほどの高さに思わず足が止まってしまいます。「行くぞ!」と決意を固めて、ゆっくり一段ずつ上へ上へ。
※車椅子の方は専用通路を利用することができます。

(写真:shutterstock)
やっとの思いで神殿に到着。大きなしめ縄をくぐって参拝です。神様は5ヶ所に分かれたところにいらっしゃるそう。
社務所前に参拝順序を説明する看板があるので、よく読んでからお参りします。ちなみにこの先は撮影禁止なので注意しましょう。

参拝後に御朱印をいただきました。熊野本宮大社では期間限定の御朱印もいただけます。
“限定”に弱い私は、思い出の意味も込めて4月の御朱印をいただきました。
◎熊野本宮大社の基本情報
| 参拝時間 | 8:00~17:00 |
| 住所 | 和歌山県田辺市本宮町本宮1110 |
| 電話 | 0735-42-0009 |
| 公式サイト | 熊野本宮大社の詳細はこちら |

参拝を終え、入口の鳥居まで戻ってきました。階段を上り下りして足が疲れたので、近くのエリアで休憩することに。

| 営業時間 | 9:00 ~16:00 ※水曜定休 |
| 住所 | 和歌山県田辺市本宮町本宮195-3 (熊野本宮大社前 瑞鳳殿内) |
| 電話 | 0735-42-1648 |
| 公式サイト | 茶房珍重庵 本宮店の詳細はこちら |

バスに乗っていたときからずーっと気になっていた場所があります。
それがこちらの巨大鳥居。
見渡す限りの田畑の中に忽然と佇むこちらは一体何なのでしょう。さっそく近づいてみます。

歩を進めるたびに大きさを増していく鳥居。天にも届きそうな勢いです。

一礼して鳥居をくぐった先に答えが書いてありました。
こちらは「大斎原(おおゆのはら)」という場所で、もともとこの地に熊野本宮大社が鎮座していたのだとか。当時は約1万1千坪の境内に五棟十二社の社殿、楼門、神楽殿や能舞台などがあったようですが、明治22年(1889年)の8月に起こった大水害が熊野本宮大社の社殿を呑み込み、社殿の多くが流出してしまったそうです。水害を免れた4社が現在の熊野本宮大社に遷座したんですね。
参道から先は撮影禁止のためお見せすることができませんが、中四社・下四社をまつる石造の小祠が建てられていました。今でも神の息吹が根付いた空間が広がり、とても清々しかったです。
◎大斎原の基本情報
| 参拝時間 | 見学自由(予約不要) |
| 住所 | 和歌山県田辺市本宮町本宮1 |
| 電話 | 0735-42-0009 |
| 関連サイト | 大斎原の詳細はこちら |

今日乗ってきた聖地巡礼バスは「熊野本宮大社前」が終点。
そういえば明日の移動手段をまだ決めていなかった……。
さて、どうしようかと世界遺産 熊野本宮館内をさまよっていると「悠遊フリー券」の張り紙を発見!
悠遊フリー乗車券は熊野御坊南海バスが乗り放題になる乗車券で、発行日当日から最大3日間利用できます。
ということは、今日2日乗車券を買っておけば、明日も利用できるということ!
私は降車時に慌てて小銭を支払うのが苦手なので、提示するだけでOKのこういう券があるのが本当に有難いです!
【ちなみに】
悠遊フリー乗車券の種類はご覧のとおりです。
| 金額 | 有効期限 | ||
| 悠遊フリー1日乗車券 | おとな3,000円 | こども1,500円 | 発行日当日限り |
| 悠遊フリー2日乗車券 | おとな3,500円 | こども1,750円 | 発行日を含む2日間 |
| 悠遊フリー3日乗車券 | おとな4,000円 | こども2,000円 | 発行日を含む3日間 |
私はこのあと川湯温泉(※)に宿泊し、翌日「熊野速玉大社」と「熊野那智大社」のある新宮・
※午後は「川湯・渡瀬・

「熊野御坊南海バス悠遊フリー乗車券」は、世界遺産 熊野本宮館・南棟にある窓口で購入できます(※)。
乗車券を使って次の目的地に行くにはどうしたらよいか分からない方は、スタッフの方に問い合わせてみてくださいね。
※事前予約不要。聖地巡礼バスの車内でも購入できます(高野山駅前~護摩壇山に限る)。その他詳細(乗車券購入場所・時刻表等)については公式サイトや別のバスレポ記事をご参照ください。

先述した「世界遺産 熊野本宮館」内は広々していてとてもきれい。
トイレや自販機、ベンチが設置されているほか、Wi-Fiも完備されているのでバスの待ち時間に最適です。また南棟・北棟の間に挟まれた道を抜けていくと、思いもよらぬ絶景が待ち構えています。
天気の良い日はそちらでのんびり過ごすのもおすすめです♩私も快適にバスを待ち、宿泊先へ向かうことができました。

今回は2記事に渡り、聖地巡礼バスレポをお届けしました。
高野山から熊野本宮大社まで熊野古道を歩いて行くのもいいですが、聖地巡礼バスを使って巡っていくのもまた違った楽しみがあります。
車窓からの景色、休憩地点での出会いなどは、日が経った今でもいい思い出です。短期間で高野山と熊野三山を巡りたいという方は、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか?
>>『世界遺産「高野山・熊野」聖地巡礼バス』公式サイトはこちら
酒と自然をこよなく愛するトラベルライター。(※育児中のため禁酒を強いられている。)バスレポでは「非日常体験」をテーマに執筆中。取材先で優しくされると涙が出てしまう性格。もっともっと高速バスの魅力を届けたい!